食を通し、よりハッピーな人生をお手伝いします
(食生活コンサルタント・ヒサコ)
管理栄養士となって20年が経過しました。たくさんの人の「
食」に関わることができていることに感謝しています。今も、ひとりでも多くの人の食生活が豊かなものになって欲しいと願いながら、活動を続けています。そんな中で、形だけの食事・うわべだけのおいしさ・計算上の栄養価など・・
本当にこれでいいのか・・と沸々した思いが私の中にわき上がり、やはりこの思いを
伝えるべきだと考えました。
入院生活の中で「給食」は重要な役割をはたしています。カロリー計算されバランスのとれたお食事が適正量で提供され、患者様は「健康」になれると信じて食べられています。栄養士も患者様の回復を願い、全力でそのお手伝いをしております。病院食の「おいしさ」「温かさ」「衛生」は以前より随分改善してきたと考えています。しかし、一番大切な「食の安全」については・・・大丈夫である・・・と自信を持って言えないようです。
近年は特に「食の安全性」が問われ、「食の偽装」の報道のたびに、栄養士は安全確認と情報収集に振り回されています。
決められた予算の中で、大量調理を行うにはリスクを背負ってしまいます。虫一匹ついていない冷凍野菜、骨が一本もない冷凍魚、乳臭い牛肉など、多くの輸入食材に頼っている現状に疑問を抱いています。すでに下処理されている食材は作業効率がよく、食べやすい反面、「味」も「香り」も薄く、「調理」というプロの技術によって「おいしさ」を作り上げています。
これは病院だけの話ではありません。大切な子供たちの「学校給食」、手軽な「外食」、便利な「加工食品」・・・。やはり「安さ」の追求は「安全」と反比例するようです。
これからは、本当の「美味しさ」「安全・安心」を真剣に考えていく必要があると思います。
子供の頃に食べた旬の野菜には、虫食いの跡があり形はいびつでしたが、太陽のにおいがして、甘くて、みずみずしくて!食べ物に生命力がありました。田舎育ちの私の食卓は、今考えると贅沢な食事だったと改めて感じています。
毎日のように報道されている「ダイエット」という言葉。
それに付随する「カロリー」とはいったい何でしょうか
真夏の太陽の下で収穫された真っ赤なトマトも、冬にハウス栽培された青っぽいトマトも、輸入された外国のトマトも、見た目も味も栄養も全く違うはずなのに、食品成分表では「トマト・果実・生」でひとまとめに計算されています。トマト100gあたりエネルギー19Kcal、ビタミンC15mgとどれも同じだなんて、
考えただけでもおかしな話です。全ての食品の栄養成分表示は、この「ものさし」である「食品成分表」を使って計算されているのです。「
この表示カロリーは高いから太る」とか、「
低カロリーだから安心して食べよう」とか、あくまでも
目安である「数字」に踊らされているような気がします。
「心満たされる豊かな食生活」が人を幸せにし、笑顔で日々を送れる「活力源」となるのではないでしょうか。
食事は「元気の源」です。「美味しい」と感じることが「生きる力」となると考えます。
よりハッピーな人生のお手伝いができ、なんでも相談できる身近な「管理栄養士さん」でありたいと思っています。